管理組合役員、修繕委員のお悩みにAI先生と全建センターの各分野のスタッフが回答します。

マンションの修繕工事費用の支出区分は?

マンションの修繕工事費用の支出区分は?へ1件のフィードバックがあります。

  1. マンション標準管理規約では、管理費と修繕積立金の用途について、次のように記しています。
    修繕費の支出区分(例)
    75-11第27条(管理費)
    三  共用設備の保守維持費及び運転費
    六  経常的な補修費
    十二  その他敷地及び共用部分等の通常の管理に要する費用
    第28条(修繕積立金)
    一 一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕
    二  不足の事故その他特別の自由により必要となる修繕
    三 敷地及び共用部分等の変更
    四  建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査
    五  その他敷地及び共用部分等の管理に関し、区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理

     さらにマンション標準管理規約では、修繕積立金は管理費と区分して経理しなければならないとあります(区分経理)。駐車場会計や電波障害対策費会計等についても、使用される目的ごとに区分して会計処理を行うことが望ましいといえるでしょう。
     修繕費の支出区分の例を表にしましたが、そもそも会計区分に決まりはありません。それはマンションの予算規模によって異なるからです。600戸のマンションで外灯の一部を管理費会計からの支出でLED化し、評判が上がった後に外灯全体のLED化を大規模修繕工事に取り入れたケースがありましたが、小規模マンションで同じことができるでしょうか。
    それぞれの管理組合が自分たちのマンションの予算規模を把握して、バランスのよい支出の区分を決めることが大切です。さらにこの区分はあらかじめ規約に盛り込んでおくことも重要でしょう。
     また、管理費会計の余剰金について、マンション標準管理規約では翌期の管理費会計に繰り越すことになっています。
    将来的な大規模修繕工事に備えて、管理費会計の余剰資金を修繕積立金会計に組み入れる場合も、管理規約を改定することが望ましいといえます。修繕積立金会計への組み入れの根拠とするためです。

    【マンション標準管理規約】
    第61条(管理費等の過不足)
    収支決算の結果、管理費等に余剰を生じた場合には、その余剰は翌年度における管理費に充当する。

    【管理規約変更案】
    第○条(管理費等の過不足)
    収支決算の結果、管理費等に余剰を生じた場合には、その余剰は翌年度における管理費または修繕積立金に組み入れることができる。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください