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管理組合員の名簿作成に協力しない人がいます。どう説得したらいいでしょうか?

防災や高齢者対策として居住者名簿を作成したいので すが、個人情報保護法やプライバシーの問題などと言っ て、協力をしない人がいます。  管理組合がとるべき対応として、何かよい方法があれ ば教えてください。

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  1. 利用目的別に種類や内容を示し 居住者の協力を得てはいかが?

     現在、名簿を管理している管理組合、自治会等は、個人情報保護法の事業者に該当すると考えられ、法律の義務規定の対象となります。
     また、国土交通省が公表しているマンション管理標準指針では、防災名簿の作成や災害時の安否確認体制の整 備を防災対策の望ましい対応としてあげています。
     このため、個人情報の利用や管理に注意しながら、管理ルールを作り、多くの居住者の合意を得て作成することが肝心だと言えるでしょう。
     そこで、利用目的別に名簿の種類や内容を示して、居住者からの協力を得てはいかがでしょうか。
    ①組合員名簿
    目的:管理費等の徴収、総会議案書の配布など
    内容:区 分所有者の部屋番号、氏名、住所、連絡先 等
    ②居住者名簿
      目的:現に居住する人の情報の取得
      内容:居住者全員の氏名、年齢、入居日、緊急連絡 先等
    ③防災対策用名簿
     目的:災害時の安否確認
    内容:居住者の家族構成(年代別・性別の人数)
    ④災害時の避難行動要支援者名簿
    目的:希望者のみ要援護の情報の取得
     内容:居住者の部屋番号、氏名、要援護の内容
     名簿の提出については細則等を定めて提出するよう求めます。名簿が外部に漏れたり、何かの営業活動等に利用されてないように管理することは絶対です。
     あるマンションでは、提出された居住者名簿は封をして緊急時以外は開封せず、金庫で保管し、5年ごとに更新している例があります。

    (大規模修繕工事新聞111号)

  2. 管理組合員の名簿作成に協力しない人を説得する方法はいくつかあります。以下のアプローチを試してみてください。

    1.目的の説明:名簿作成の目的を明確に説明し、その必要性や利点を伝えましょう。具体的な利益や名簿作成によって得られる情報の価値を強調することが重要です。

    2.コミュニケーション:相手の立場や考えを理解し、適切なコミュニケーション方法で接することが大切です。丁寧な言葉遣いや敬意をもって接することで、相手に協力をお願いしやすくなります。

    3.懸念の扱い:相手が名簿作成に協力しない理由を尋ね、その懸念に対処しましょう。プライバシーや情報の取り扱いに関する懸念がある場合は、適切な情報管理策を説明して安心感を提供することが効果的です。

    4.報酬やインセンティブ:協力者に対して何らかの報酬やインセンティブを提供することで、協力意欲を引き出すことができます。例えば、名簿作成に協力したことによる優先的なサービスや特典などを検討してみてください。

    5.社会的圧力:周囲の人々や組織が名簿作成に協力していることを伝え、社会的圧力を利用して協力を促すことができます。ただし、この手法は状況によっては反感を買うこともあるため、適切に使い分けることが重要です。

    6.同意の機会を与える:相手に名簿作成について考える時間を与え、その後に再度協力をお願いすることで、相手が自分自身で判断する機会を提供できます。これにより、自発的な協力が得られることがあります。

    7.信頼関係の構築:相手との信頼関係を築くことが説得力を高める一つの方法です。信頼関係を築くためには、一貫性を持ち、誠実さを示すことが重要です。また、相手の意見を尊重し、共感を示すことも効果的です。

    8.第三者の意見を取り入れる:相手が信頼する第三者の意見や支持を引き出すことで、説得力が増すことがあります。信頼できる専門家や組織の意見を紹介し、名簿作成への協力の重要性を強調してみましょう。

    9.成功事例の紹介:名簿作成に協力した他の人々や組織の成功事例を紹介することで、相手に協力のメリットを具体的に示すことができます。これにより、相手の協力意欲を喚起することが期待できます。

    10.継続的なフォローアップ:協力をお願いした後も、定期的に相手と連絡を取り、名簿作成の進捗状況や必要性を再確認することで、相手の協力意欲を維持することができます。

    これらのアプローチを総合的に活用することで、名簿作成への協力を得やすくなります。ただし、相手が明確に協力を拒否している場合は、無理に説得を続けることは避けるべきです。その場合、他の協力者を見つけるなど、別の方法で名簿作成を進めることを検討してみてください。

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