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4K8Kテレビのアンテナ設置どうする?

多くの住戸で衛星放送を受信するためにベランダにアンテナが設置されています。ベランダは専用使用が許された共用部分であることを総会で確認しましたが、大規模修繕工事で施工の邪魔になっても自主的に撤去してはくれません。
今後、4K8Kテレビについても戸別に受信したい住戸が出てきて、管理組合との温度差が問題となるようで不安です。
これらのアンテナの取り扱いはどうすればよいのでしょうか?

4K8Kテレビのアンテナ設置どうする?へ1件のフィードバックがあります。

  1. 受信システムへの改修が必要

    個別アンテナは安全管理責任の所在確認を

    あるマンションでベランダに衛星放送用受信アンテナを取り付けている住戸がありました。管理組合は総会で「共聴アンテナを設置した際は、各戸のアンテナは個人の費用で撤去すること」を決議し、その後に共聴アンテナを設置しました。しかし、その住戸はアンテナを撤去しなかったため、裁判になった例があります。

    判決は「ベランダは専用使用を許された共用部分であり、通常の使用方法をしなければならない。共聴アンテナが設置された以降に個別アンテナを設置することは通常の用法とはいえず、管理規約違反である」として、アンテナの撤去を命じました。

    2018年12月から新4K8K衛星放送が始まります。しかし、今の設備では受信できず、新4K8K衛星放送対応受信システム(アンテナ、ブースタ、分配器、テレビ端子など)が必要になります。

    ここで問題なのは、地上デジタル放送に変更されたとき、アナログ放送が見られなくなるため、全国レベルで対応する必要がありましたが、新4K8K衛星放送が開始されても現在の放送は現在のテレビで見られることです。

    このため、新4K8K衛星放送を見たい住戸と、今のままでよいという住戸が出てきて、ベランダの受信アンテナが地デジ放送のとき以上に増えると考えられます。

    2020年には東京五輪・パラリンピックがあります。管理組合で新4K8K衛星放送対応受信システムへの改修工事を行うか、行わない場合はベランダの受信アンテナの安全管理責任はどこにあるのかなど、後のトラブルとならないよう、早めの対処が必要となるでしょう。

    <参考>NPO福岡マンション管理組合連合会・創立30周年記念誌『管理組合読本』

    (大規模修繕工事新聞99号)

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