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エレベーターリニューアルの時期は?

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  1. 法定耐用年数

     エレベーターの寿命を決めるひとつの基準として法定耐用年数があります。エレベーターは17年と定められていますが、法定耐用年数は、税法上の原価償却をする時の定数であり、エレベーターの寿命を示すものではありません。エレベーター会社は、この法定償却年数を根拠にエレベーターの更新またはリニューアルを提案してきますが、一般的な環境で使用されるエレベーターが17年で寿命を迎えることはありません。
     特殊な環境とは、海岸に近く塩害の可能性、化学工場内、温泉が近い等の特殊環境が影響しない限り、最低20~25年は使用できると考えられます。
     エレベーター設置には、建物とは別に確認申請が義務付けられており、設置環境等も建築基準法と定められていますが、あくまでも目安であり、法律の定めによるものではありません。

    使用頻度

     マンションのエレベーターの場合は、使用頻度が限定的なため、商業ビル等に比べて寿命が長くなります。エレベーターの消耗劣化要因の一番は、使用頻度です。
     商業ビル、テナントビル等は、入居者等の変化に比例して使用頻度に劣化があり、エレベーター寿命に大きく影響しますが、マンションは戸数が限られるため事務所化が進まない限り、使用頻度に大きな変化がありません。
     建物竣工年等により設置台数は異なりますが、一般的80世帯程度まではエレベーター1台で対応できます。また、エレベーターの寿命要因には、メーカー、機種、製造年等の関係があります。

    メーカー、機種別

     日本の大手乗用エレベーターメーカーは、主に三菱、日立、東芝、日本オーチス、フジテックの5社です。民間の分譲マンションであれば、この5社のシェアは、おそらく98%を超えています。私の経験上からの見解ですが、大手5社によるエレベーターはどこも各部品のクオリティが高く、長寿命です。反対に、とあるメーカーでは、部品の寿命が短く、ランニングコストが高い機種もあります。
     また、1985年以降に設置された大手5社の乗用エレベーターは、マイコンおよびインバーター制御化され、半導体等の製造中止により主にプリント基板の再生産ができなくなり、それを理由にリニューアル工事の提案をするメーカーもあります。

    ◆リニューアルの種類

    ①モダニゼーション=「近代化」
     日本では一般的にはリニューアルと呼称されていますが、欧米では一般的にモダニゼーション(modernizaition)と呼称されています。直訳すると「近代化」となり、古くなった部分を更新し、その時代に適用させるという意味になると思います。モダニゼーションにはいくつからの種類があり、一般的に電気関係の更新を示しています。
    ②電気関係の更新
     エレベーターは鉄道のレールのようなエレベーターレールが昇降路(シャフト)内に縦に敷設され、その間をカゴが昇降しています。レールには樹脂製のガイドが使用されているので、基本的に鉄道のようにレールが摩耗することはありません。また、カゴは自動車に例えればトラックのようなフレーム構造になっているので、カゴ内の床や壁に多少の劣化があっても強度に大きく影響することはありません。
     したがって、初回のエレベーターモダニゼーションは、電気関係の更新となります。
    ③建物寿命と修繕計画
     エレベーターモダニゼーションは消費電力の削減、安全性の向上などの大きなメリットが得られ、モダニゼーション後のランニングコストの削減等、投資効果を期待できます。
    また、建物維持管理は「最終寿命」を仮定した上での修繕計画が重要だと考えます。
     計画を持たずにエレベーター更新を先送りすると、結果的に経済的損失につながります。
    (昇降機検査管理資格者 笹原俊一)

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