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管理組合財産に対する金銭事故について

管理会社では、管理組合財産に対する金銭事故が起きても速やかに対応する内部監査体制制度の強化に努めているようだが。既存の事故を想定した例と、取り組んでいる再発防止策について紹介願いたい。

管理組合財産に対する金銭事故についてへ9件のフィードバックがあります。

  1. 会計担当社員の着服事例

    【経緯】
     管理会社の会計担当社員が、フロント社員から受け取った銀行払戻請求書の金額の数字を改ざんし、余分に引き出して現金を着服した事故例です。
     その会計担当社員は、着服を隠ぺいするため、月次決算報告書の数字を改ざんし、さらに改ざんした通帳のコピーと改ざんした銀行残高証明書のコピーを会社と管理組合に提出していました。
     コピーのやり方は、まず原本をカラーコピーし、金額の部分を切り抜いて必要金額を改ざんし、さらにそれをカラーコピーしたのです。会計担当社員は、伝票の起票、銀行窓口での入出金業務、帳簿への記録、月次決算報告書の作成を一人で行うため、着服と隠ぺいが可能となっていました。
     上司は、通帳や銀行残高証明書の原本を確認することなく、コピーのみ確認していたようです。
    会計担当社員は約10年間、同じ業務を担当していたため、覚知が遅れました。
    【再発防止策】
    ① 会計担当社員が通帳・銀行残高証明書を改ざんできなくするため、決算報告書の口座残高の確認はコピーではなく、通帳原本・原稿残高証明書原本と照合する。
    ② 会計担当社員が伝票、情報システム上の伝票を自由に修正・削除できなくするため、伝票を連番管理・複写式とするとともに、情報システム上の伝票の修正削除等の履歴を記録する。
    ③ 会計担当社員による着服と隠ぺいを防止するため、マンション会計業務を職務分離し、上司は会計の記録と請求書、領収書等の原本を照らし合わせ、正確性・網羅性・実存性を確認する。
    ④定期的な人事ローテーションを行う。
    ⑤現金の授受については、授受簿等に記録する。

  2. 印鑑、通帳をフロントが保管

    【経緯】
     フロント社員が親切を装い、理事長から管理組合名義の保管口座の印鑑と通帳を預かり、保管口座から現金を引き出して現金を着服した事故例です。
    そのフロント社員は、着服を隠ぺいするため、社内のマンション会計部に金額を改ざんした通帳と銀行残高証明書のコピーを提出していました。マンション会計部は、通帳と銀行残高証明書の原本を確認することなく、コピーを確認するだけでした。
     そのフロント社員は、同じ物件を長期間担当し、管理組合や会社から信頼を得て、理事会とのやり取りを一人で行うために覚知が遅れました。
    【再発防止策】
    ① 管理組合が保管する通帳・印鑑等の保管状況を管理組合と共同で確認し、「通帳・印鑑等の保管台帳」等で確認する。
    ② フロント社員が通帳と銀行残高証明書を改ざんできなくするため、マンション会計部は、銀行口座の残高を銀行残高証明書のコピーではなく、銀行残高証明書原本で確認する。
    ③ 銀行残高証明書は、銀行から直接理事長またはマンション会計部に送付する。
    ④ 理事会へは担当フロント社員だけでなく、年に数回、複数人で出席する。
    ⑤ フロント社員が保管口座の理事長印を保管することを全面禁止しとし、押印代行行為、予備の払戻請求書への押印の禁止を業務手順書に追加する。

  3. 印鑑、通帳をフロントが保管

     フロント社員が理事長の交代時、管理組合の理事長印を一時的に預かり、現金支払指示書(架空の組合発注工事代金を請求)、銀行の払戻請求書を偽造し、支払い手続きを行い、マンション会計部から受領した現金を着服した例です。
     そのフロント社員は、過去の実際の請求書をカラーコピーし、工事内容や金額を改ざんして、架空の請求書を作成。また、着服を隠ぺいするため、会社向けと管理組合向けの2種類の月次決算報告書を作成し、それぞれ提出していました。
    【再発防止策】
    ① マンション会計部は支払いの際、請求書、領収書、工事完了確認書原本を確認する。
    ② 工事代金の支払いは振り込みとし、現金での支払いは認めない。
    ③ マンション会計部は、月次決算報告書を理事長に直接郵送する。

  4. 組合、会社から信頼の管理員が着服

    【経緯】
     住み込み管理員が理事長印を預かり、個人用備品購入代金や飲食代金、慰労金等の領収書と請求書に確認印を押印して、フロント社員経由でマンション会計部に提出し、備品を流用、飲食代金については現場小口現金から支払う現金を流用、慰労金についてはマンション会計部から受領した現金を着服しました。
     当該管理員は、約18年同じマンションに勤務していたため、管理組合ならびに会社から信頼を得て、理事会から折衝業務を任され、担当フロント社員が関与できない状況となっていました。
    【再発防止策】
    ① マンション会計部は支払いの際、請求書、領収書、工事完了確認書原本を確認する。
    ② フロント社員ならびにその上司の理事会への関与を強めるため、理事会にフロント社員が毎回出席し、議事録を作成後、上司に提出する業務手順に変更する。
    ③ 理事会議事録にない支払いについては、上司が支払いの可否について理事長に直接確認する。
    ④定期的な人事ローテーションを行う。
    ⑤備品リストを作成し、棚卸しを記録する。

  5. 消えるボールペンで数字書き換え

    【経緯】
     住み込み管理員が支払い申請時に消えるボールペンで記載した支払い申請書と払出票を提出。理事長が押印した後で、数字を書き換えました。また、名義変更時に数時間、理事長より一時的に銀行印を預かり、白紙の払出票に押印したものを保管しておき、後日出金し着服。発覚を防ぐため、理事やフロント社員が通帳原本を確認できないように誘導するとともに、監査時や総会対応時には通帳コピーを偽造したものを提出していました。
     また、銀行残高証明書についても偽造し、原本に見せかけています。なお、通帳を管理事務室に保管しているため、当該管理員は理事長から出金に必要な帳票に押印してもらうことで不正な出金が可能です、当該管理員は約7年同じマンションに勤務していました。
    【再発防止策】
    ① 管理組合サイドに理事長印等の取り扱いの留意事項を周知する。
    ② 管理員による理事長印の保管、押印代行、予備の払戻請求書への押印を禁止とする内容を業務記述書等に記載する。
    ③ マンション会計部ならびに内部監査部門は通帳原本および預金残高証明書原本を確認する。
    ④ 通帳の保管を従来の管理事務室保管から本社会計センターに変更する。
    ⑤通帳レス・ファームバンキングを導入する。
    ⑥定期的な人事ローテーションを行う。
    ⑦ 内部監査部門が適切に機能するために、熟達した専門的能力を持った人材を配置する。

  6. フロントが会計業務を兼務、報告書を改ざん

     フロント社員が銀行預金口座の払出請求書に不正に銀行届出印を取得して現金を引き出し、着服しました。
     また、当該フロント社員が出納会計業務を兼務している状況を利用し、会計報告書を改ざん。銀行残高証明書を偽造して報告し、発覚を免れました。
     なお、承認者は通帳残高と会計報告書の残高チェック、銀行残高証明書原本の確認を怠っていました。当該フロント社員は約10年同じマンションを担当していました。
    【再発防止策】
    ① 管理組合サイドに理事長印等の取り扱いの留意事項を周知する。
    ② フロント社員による理事長印の保管、押印代行、予備の払戻請求書への押印を禁止とする内容を業務記述書等に記載する。
    ③ フロント社員担当による出納業務を禁止し、出納会計担当が行う体制とする。
    ④ 出納会計マネジャー、フロントマネジャー、内部監査部門は通帳原本および預金残高証明書原本を確認する。
    ⑤ 改ざんが困難な会計ソフトに切り替えた上、出納会計担当者が月次決算報告書を作成する。
    ⑥ 通帳レス・ファームバンキングを導入する。
    ⑦定期的な人事ローテーションを行う。
    ⑧ 内部監査部門が適切に機能するために、熟達した専門的能力を持った人材を配置する。

  7. フロントが偽装請求書等を用いて着服

    【経緯】

     マンション管理担当課長でもあるフロント 社員は、会計担当社員が承知していない管理組合の銀行口座の通帳・印鑑を預かり、偽装 した請求書や業務指示書を用いて当該口座へ送金し、出金・着服しました。
     また、漏水事故等による保険金請求で、保険会社に対して損害保険金本体については、正規の管理組合の銀行口座を指定し入金させ、臨時費用保険金については 別口座を指定して入金させ、そこから出金・着服していました。

    【再発防止策】
    ①管理会社が承知していない銀行口座については、管理組合と協議し、管理組合決算の中に取り組むことを推奨するとともに、それが困難である場合には、当該口座の存在について、 管理会社へ登録していただく。
    ②重要事項説明書ならびに決算報告書に「従業員は、管理組合が保管している通帳・印鑑・キャッシュカード等を預からない」旨を記載する。
    ③保険金請求業務を職務分離し、フロント社員が属しない部署において担当する。
    ④チェック機能を確保する観点から、課長職のフロント兼務を解消する。

  8. 管理員が駐輪場使用料を着服

    【経緯】

     管理員が、駐輪場使用料等の契約書を区分所有者から取得後、当該契約書を破棄し、会社に報告しないで使用料を着服しました。
     管理員の犯行の裏には、フロント社員が駐車場の管理を管理員任せにしていた怠慢があり、マンション会計部で作成している「駐車場・駐輪場稼働台帳」とは別に、管理員が 「駐車場・駐輪場稼働台帳」を別途作成しており、実際の利用状況の照合を怠っていたことから覚知が遅れました。
     また、管理員は、管理会社指定または管理組合指定の領収書を使用せず、市販の領収書を使用していました 。

    【再発防止策】
    ①空き駐車場募集を掲示板に掲示する。
    ② 管理員が市販の領収書を使用できなくするために、現場で「領収書」等を発行する場合には、現金の取り扱いルールおよび管理 会社または管理組合指定の「領収書」を管理組合員に周知する。
    ③マンション会計部は、駐車場・駐輪場使用料等の口座引き落としの原始証憑(申込書、契約書等)を記録・保管し、それから「駐車場・駐輪場稼働台帳」を作成する 。管理員は「駐車場・駐輪場利用状況表」 を作成し、無断貸出の防止ルールを作った上で、管理組合または管理会社は「駐車場・駐輪場稼働台帳」 と「駐車場・駐輪場利用状況表」を照合して実際の利用状況を確認する。

  9. 管理員が施設利用料を着服

    【経緯】
     管理員が駐車場や集会室等の施設利用者から受領した現金を会社に報告しないで着服しました。管理会社指定または管理組合指定の領収書はあるが、連番管理・複写式としていないため、管理員が勝手に使用できるようになっていました。

    【再発防止策】
    ① 管理員が市販の領収書を使用できなくするために、現場で「領収書」等を発行する場合には、現金の取り扱いルールおよび管理会社または管理組合指定の「領収書」を管理組合員に周知する。
    ② 管理事務所で使用料等の現金を受領する場合、管理員が「領収書」(連番管理・複写式等)を発行し、現金入金明細書に記入する。
    ③ フロント社員が現金を回収する場合は、現金、領収書(控)、現金入金明細書を照合した上で、回収を記録する。

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